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“対話”により学びが充実する!!

東京都港区立芝浦小学校 主任教諭 八木 美香

友だちとの関わりによって情報を得て、自分の活動をより良くしていくことは、生活科の本質的なことですが、それが簡単にできたら言うことありませんよね。

「友だちと話ができる。」「学級での話し合いで意見を出し合える。」

こういったことが普通にできる学級にしていくためには、生活科や総合的な学習の時間で「関わりの場」や「話し合いの場」を設定するだけでは十分とは言えません。学級が始まる4月から、ガッチリ、バッチリ取り組んでいく必要があります。

そこで、今年度の学級開きの1週間で、子どもどうしの行ってきたことを整理してみたいと思います。

今回は、実践ドキュメンタリーです。

【 第2学年 32名 学年7クラス(学級編成替え、昨年度は該当学年に関わりのない他学年からの新担任)】

①「話を聞ける子」にしていくために

新しい学級の仲間との生活が始まる新年度の始めは、どの子も緊張しています。口数が少なく、アクションは小さめになる子も多いです。

この時期は、担任から話をしたり、説明したりすることが多く、「話を聞ける子」に育てるのに適していると思います。

私の学級(学年)では、1,2,3,のリズムに乗って、担任「話をします。」、子ども「はい。」と言って、話を聞く準備をします。

リズミカルに呼びかけることで、子どもたちの「はい!」がそろって一体感が生まれます。これから、話が始まることに気付いていない子も、「はい!」という元気な声で気付くことができます。

一瞬にして静まり、集中した雰囲気になるので、このタイミングで短く的確な指示を出せるようにと、担任自身も技を磨きたくなります。

もちろん、話をバッチリ聞くことができて、しっかり活動できた子どもたちを、たっぷり褒めることも忘れません!

慣れてくると、子どもも、この方法を利用し始めます。「話をします。」と学級全体に呼びかけ、落とし物の持ち主を探していました。

「話をします!」「はい!」

イラスト作成 八木先生

 「見つかりました。」「はい!」

②「仲良く活動できる子」にしていくために

子どもにとって「班の友だち」とは、大人で言ったら「仕事仲間」です。子どもどうしで、良い仕事ができる良い仕事仲間をつくれるように、担任がしかけをしていきます。

私の学級では、班は四人編成。一人ひとりに『班の役割』という名の仕事分担があります。

並ばせ:班で並ぶときに合図を出す。班の人数確認を行う。

集め:ノート、カードなどの作品を集める。

配り:班の仲間に学習材を配ったり、学習の準備をしたりする。

返し:ノートや作品を返す。

この四つの役割を相談しながら、決めます。

担任「ノートを集めます。」 子どもたち「『集め』の〇〇さん!お願い!」「お願いします!」「はぁい。」

声をかけ合ってノートを集めている姿をとらえて、担任が「いいねぇ。『お願いします!』『はい!』って言えていて、なんだか気持ちが良いね!」と声をかけ、子どもたちが班の中で声をかけ合うのを当たり前にして、互いにニコニコしながら仕事をし合える、明るい雰囲気づくりをします。

「今日は、『返し』の〇〇さんがお休みだから、僕が代わりです!」と互いを助け合う姿が出てくると、班の仲間を大事に考えていると言えます。まさに、“仕事仲間”のできあがり!

③「堂々とした態度で活躍できる子」にしていくために

言葉遣いは重要です。丁寧な言葉を使って会話し合います。

たとえ小さな学年でも、

「僕は□□が良いと思います。わけは、□□□だからです。」

「はい。(挙手)」「〇〇さん。」「はい。私も□□で良いと思います。」・・・・これも、大人の仕事ぶりと同じです。

タメグチでなれ合っての話し方では、良いことを良いと評価したり、改善すべきところを的確に指摘したりすることが難しく、生産性が低くなります。

言葉を整えることで、子どもも「しっかり仕事をしている!」「がっちり考えたんだ!」と高い意識で取り組むことができます。

以上のようなことを中心にして、じっくりじっくり実践しています。

そして、どの子も自分の考えを発表する楽しさを味わえるように、話し合いの活動を繰り返し行っています。

これは、『1年生のきょうだいさんにやってあげたいこと』と題して、わくわくしながらアイデアを出し合っている様子です。

(音声データ)

※途中、個人情報保護の観点から「○○さん。」「はい。」というやりとりをカットしています。

発言した子が互いに指名し合う楽しさも味わっています。また、「いいねぇ。」「同じです。」というつぶやきも、どんどん出せるようにして、盛り上がりの雰囲気も楽しんでいます。

日々、上手になっており、子どもたちから、みんなが発言できるようにしたいという声が上がり始めています。そろそろハンドサインが生まれそうな気配です。

つづく

さとえ学園小学校 やまなかせんせい プロフィール画像

東京都港区立芝浦小学校

主任教諭 八木 美香

 


なぜ、小学校の先生に?

元々はピアノの勉強をしていました。子どもたちと歌ったり、踊ったりすることが大好き。体を動かすことが大好き。お出かけすることが大好き。工作することも大好き。子ども一人ひとりの「楽しい♪」の表情が何より大好き。

my belief

「楽しい♪」の中に学びあり。