· 

町探検の発表会にちょっとひと工夫

東京都港区立芝浦小学校 主任教諭 八木 美香

イラスト 八木先生
イラスト 八木先生

町探検で見つけた“町のステキ”を発表します。

おすすめのパンを絵に描いて、発表の文を書き、何度も練習して、スラスラ言えるように準備します。

発表会の本番はドキドキの時間・・・←よくある「発表会」です。

今回の記事は、先日行った「町探検ツアーにようこそ!」(=町探検の発表)についてのレポートです。

実際の町探検で…
マンションが立ち並んでいる中にあり、“普通の建物”と特に気にとめていなかった場所が、実は、“警察の建物”(自動車警ら隊)でした!!シャッターを開けてもらったら、なんと!なんと!パトカーがたくさん停まっている!!!スゴイ!!!

町探検が終わって、教室で、探検で見つけたものを再現してみました。

新聞紙でつくったシャッターが開けられると...



パトカーが現れます!

おいしそうなパンが並んでいます!


今回の町探検では、警察の他に、創業40年の港のパン屋さん、地域のコミュニティバスがたくさん停まっているバス会社、トレーニング中の署員さんがいた消防署などの場所を再現しました。

「ここがステキだった。」「ここはおすすめ!」

探検のあとに、『見つけたよカード』等を書くだけではなく、実際に再現活動を実施したことで、つくりながら、じっくりと自分の気付きに向き合い、友だちの気付きを共有することもできました。

また、発表会の際は1対1で案内することにして、説明する言葉や指さしながら説明する方法を考えて練習しました。

その後,再現された「町」に4年生や1年生のきょうだいさん(2月6日の記事参照)、同学年の友だち、学校公開の日には、保護者や探検させていただいた各場所の方々も招待して「町探検ツアーにようこそ!」(=町探検の発表会)を開催しました。

複数回のツアーを開催するようにしたことも、教師のしかけの一つです。

何度も経験することで、案内することに慣れ、言い方を工夫したり、相手から質問を受けたりする姿が見られました。




●「町探検ツアーにようこそ!」(=町探検の発表会)の“しかけ”

上記にも示したとおり、町を再現したり、複数回の案内をできるようにしたりといった工夫のほか、案内する相手に応じて、次に記すようなそれぞれの良さを感じ取れるようにしました。

1)同学年の友だちをご案内

探検を準備している段階で、他の場所を探検してきた学級の友だちと1対1でペアをつくって案内し合いました。

 

「どんなところを探検してきたの?」

互いの工夫が見えて、その後の準備がグレードアップしました。

 

さらに、最終日にもう一度、ペアだった同じ友だちと2回目。

その後にペアの友だちとお話タイム。

 

「クイズつくったんだね。」

「そう。きみのクイズ、楽しかったから。」


2)きょうだいさんをご案内

●4年生のきょうだいさん:「あ!知ってる。知ってる。中に入ったことなかった!そのパンが人気なんだぁ。行ってみたいな。」

●1年生のきょうだいさん:「2年生の『たんけん』って楽しいんだね。」2年生:「うん。楽しいよ!」

3)保護者、探検の各場所でお世話になった大人を案内

自分の家族を案内するのは、最後の回にしました。

『最初が肝心』というように、家族よりも少し緊張感をもって始められるように設定しました。

 最後に、大人たちに何回も発表した後に、活動を振り返って感じたことを共有しました。

●挨拶や返事が上手だった。

●表情豊かに聞いてくれた。

●丁寧な言葉で話してくれた。(大人になった気持ちがした。)

つづく

プロフィール

さとえ学園小学校 やまなかせんせい プロフィール画像

東京都港区立芝浦小学校

主任教諭 八木 美香

 


なぜ、小学校の先生に?

元々はピアノの勉強をしていました。子どもたちと歌ったり、踊ったりすることが大好き。体を動かすことが大好き。お出かけすることが大好き。工作することも大好き。子ども一人ひとりの「楽しい♪」の表情が何より大好き。

my belief

「楽しい♪」の中に学びあり。