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生活科の学習から自分自身の生活へ~人との関わりを通して~

東京都大田区立久原小学校 主任教諭 小笠原さちえ 

子どもたちは、友だちや学校の教職員、地域の人など様々な人との関わりを通して、考えを広げたり、自分の考えに自信をもったりします。3月は「ゲストティーチャー」との関わりを通して、自分自身の生活を楽しく豊かなものにする子どもたちについて紹介しました。今回は「友だち」との関わりを通して、自分自身の生活を楽しく豊かなものにする子どもたちについて紹介します。

1学期のこの時期になると、1年生は春探しや学校探検、2年生は野菜の栽培や町探検などが始まると思います。その際の気付いたことを表現する方法ですが、みなさんはどのようにしているでしょうか。

私自身、生活科の指導の経験が浅かった頃は、どの単元でも、絵日記型の観察カードのようなものを使用することが多くありました。「自分たちが野菜のお父さん、お母さんになったのだから、成長記録をかきたい。」となって観察カードに気付いたことを表現して残しておくと、後から見返してわかりやすく、かく意義があります。掲示しておくと、友だちのカードも見てはいます。しかし、その見方には個人差があり、例えば「自分のカードと比べて」などのような視点で考えながら見ている、という児童は少なく、交流とはいえない状況でした。

また、いろいろな野菜を育てると、花が咲く時期や実がなり始める時期が異なるため、記録を残したいタイミングもそれぞれです。一人ひとりの児童がかきたいタイミングで観察カードを使ってもよいと思いますが、1枚を仕上げるのに時間がかかることを考えると、観察カードは時々描くことにして、負担が少なく、記録として毎日でも残せる、付箋や小さいカードを使うのがお勧めです。

基本的には1枚の付箋やカードに一つの内容をかきます。自分がかきたいタイミングでかくので、子どもたちは「今日、実の赤ちゃんを見つけたよ!」など、野菜の成長や自身の発見を喜んで主体的に表現します。

※画像をクリック(タップ)すると拡大表示します。個人名がわからないよう画像処理しています。
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花が咲いた日にかく子もいますし、実の数を数えて毎日かく子もいました。また、読書の時間に本で調べてメモとして残す子もいました。

付箋が増えてくると、整理が始まりました。葉のこと、花のこと、実のことなどに分類して整理すると、次に世話をするときに、「〇〇さんの野菜は、もう花が咲いているんだね。自分の野菜は、どうかな。」と新たな視点で見たり考えたりすることができます。

みんなの付箋が模造紙にいっぱいになると、今度は、付箋を野菜ごとに分けることになりました。すると、これまでの活動を生かして、その野菜ごとに葉のこと、花のこと、実のことなどに分類する姿が見られました。さらに付箋が増えてくると、今度は、「野菜ニュースを発表したい。」となり、次の活動へとつながりました。

一連の活動を通して、それぞれの野菜の特徴が見えてきたり、「野菜って花の後に実ができるんだね。」と、野菜の成長に共通することがわかったりしました。

※画像をクリック(タップ)すると拡大表示します。個人名がわからないよう画像処理しています。
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今回は野菜の栽培単元を例に述べましたが、それぞれの単元や児童の実態に合わせて、より効果的な表現方法を選ぶことで、新たな気付きが生まれることへつながり、学びが深まります。是非いろいろな表現方法を取り入れてみてください。

つづく

プロフィール

さとえ学園小学校 やまなかせんせい プロフィール画像

東京都大田区立久原小学校

主任教諭 小笠原さちえ 


なぜ、小学校の先生に?

小学校の卒業文集に「幼稚園の先生になりたい」と書いたと思います。幼稚園教諭として10年間勤務した後、「幅広く子どもたちと関わることができる人になりたい!」と思い、現在の道に至りました。

my belief

「笑う門には福来る」

「笑顔がいっぱいの教室にも福がたくさん訪れる!」と信じています。