東京都大田区立久原小学校 主任教諭 小笠原さちえ
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本校では、学年と校内全体で、年度当初に作成したスタートカリキュラムの内容と実際について、また成果と課題について、夏休みから話し合い、次年度のスタートカリキュラムと、2学期初めの指導に生かしていくことができるようにしています。
振り返りの方法・視点
年度当初のスタートカリキュラムの各項目に沿って表を作成し、1年担任は、4段階での評価と文章による記述を行う。全校の教職員は、文章による記述のみを行う。
(1)基本的な考え方に沿った工夫について
- 児童の発達の特性を踏まえ、時間割や学習活動を工夫することができたか。
- 生活科を中心に合科的・関連的な指導の充実を図ることができたか。
- 主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能になるようにすることができたか。
- 児童が安心して自ら学びを広げることができる学習環境を整えることができたか。
- 「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を踏まえ、幼児期の教育を通して育まれた児童の資質・能力をさらに伸ばしていくことができるようにすることができたか。
- 児童一人ひとりの姿から構成することができたか。
(2)目指す児童の姿について
- 児童が安心して自己発揮できるようにすることができたか。
- 児童が他者との関わりを楽しみ、それを広げることができるようにすることができたか。
- 児童が自分の思いや願いをもって、夢中になって学んだり遊んだりすることができるようにすることができたか。
(3)校内体制について(期間と関わり方など)
- 6年生との関わりでは、互恵性のある活動にすることができたか。(1年生が安心できるように声をかける、1年生が自分でできるようにする、6年生が自己の成長を自覚できるようにする等)
- スクールサポート(地域の方)への給食準備と集団下校の引率の依頼期間や人数、依頼内容等は適切だったか。
- 専科教員への、朝の時間と給食準備の補助の依頼期間や内容は適切だったか。
- 6年担任への、昇降口に立つ等の依頼期間や内容は適切だったか。
- 学校主事への、集団下校の引率の依頼期間や人数等は適切だったか。
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(4)週案作成のスタンダードについて
- 週のねらいは適切だったか。
- 児童の生活リズムに合わせた時間割を設定することができたか。
- 学習活動の配列や時間配分の工夫をすることができたか。
- なかよしタイムを余剰から取ることは適切だったか。(今年度は、入学式後5日間の各1時間目に設定し、計5時間。)
- 第4週を一つの目処として行い、その後は実態に合わせて取り入れていくという期間は適切だったか。
※スタートカリキュラムを構成する活動の類型
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(5)その他
- 保護者への周知(学年だより・保護者会等)と情報収集は、適切だったか。
- 児童との〇〇タイムという名称の共有は有効だったか。
- 幼稚園・保育園等との連携は適切だったか。(連絡協議会・交流会・合同研修会等)
- 行事等の時期は適切だったか。
今回は、スタートカリキュラムの振り返りの視点についてお伝えしました。上記の項目の他に、子どもたちの入学当初の姿を付箋に書き出して「自分たちでできること」と「サポートをすると安心してできること」を整理していくことも、スタートカリキュラムを作成するにあたって非常に効果的です。
振り返りをもとに、次年度へ向けてスタートカリキュラムの改善を図っていきたいものです。
スタートカリキュラムを経験したことで、1学期において子どもたちは、自分たちでどんどんアイディアを出したり、友だちと話し合ったりしながら様々な活動に意欲的に取り組むことができました。
小学校で初めての夏休みを過ごしている子どもたちが、楽しく安心して2学期のスタートを切ることができるよう、2学期の初めのカリキュラムも子どもたちの実態に合わせて、「のんびりタイム」や「なかよしタイム」を取り入れるなど、工夫して、子どもたちのさらなる成長を支えていきたいと思います。
つづく
プロフィール
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東京都大田区立久原小学校
主任教諭 小笠原さちえ
なぜ、小学校の先生に?
my belief
「笑う門には福来る」
「笑顔がいっぱいの教室にも福がたくさん訪れる!」と信じています。