東京都港区立芝浦小学校 主任教諭 八木 美香
2学期が始まりました。皆さんの学校では、夏休み期間にどのような振り返りや準備をしてきましたか? 今回は、私の学校で夏休み中に行った事例を紹介します。2学期はまだ始まったばかり。これからでも間に合いますよ。ぜひ参考にしてくださいね!
何度かお伝えしていますように、私の勤務校は大規模。7学級あります。夏休みの間に2学期のことについて準備するにしても、担任全員が集まることは不可能でした。そんな中でも、学年の先生方どうしの協力と内容の共有がしっかりなされていれば、どうにかなります。
今回の場合は、まず1学期の最終日のみ全員で集まりました。そして、夏休み中は最低2人以上集まって、検討した内容を夏休み最終日の学年会に出すという方法をとりました。
まずは、やるべきことを 1学期最終日に みんなでリストアップ!
◇1学期の振り返り、2学期のめあて
*1学期の指導の振り返り:子どもの意欲を引き出す具体的な方策。評価方法。
*2学期の指導計画:準備、評価計画(目的、方法)。
◇1学期の片付け
*図工室の片付け:『紙粘土のトロトロ絵の具』
*多目的室:荷物
◇2学期の準備
*全教科領域の流れを確認(単元指導計画の見直し)
*展覧会に向けて(出展作品:立体・平面・共同、指導計画、展示作業手順の確認)
*遠足準備(上野動物園:しおりの作成、届、支援員配置)
*生活科の教材研究(『つくってあそぼう』『町探検Ⅱ』)
そして、今後の活動の方策を「自分の考えを表現できる子」「話し合い活動が充実する学級」という観点で考えました。
〈方策1〉各教科の学習活動での工夫
・単元指導計画の見直し、“聞く、話す”の単元の指導内容を検討
〈方策2〉朝の会等の日常活動での工夫
・1学期における各学級の個別の取り組みの成果
・情報収集(研修会等から、他教員から、書籍から)
・トークトレーニングの開発
方策2に挙げた「トークトレーニングの開発」は、日本授業UD学会で得てきた情報や書籍を参考に、自分の学級で取り組んでみて効果があったことを職員室で互いに紹介したり、学年会で提案したりして進めています。
[1学期に取り組んでみたトークトレーニングの例]
・ネームトーク
・チェックトーク
・連絡帳トーク など
『全員が話したくなる!聞きたくなる!トークトレーニング60』
(溝越勇太 著 東洋館出版社)
◆子どもの意欲を引き出す、生活科の教材研究◆
2学期の準備では、指導計画の見直しや評価計画(評価の方法や目的)を確認しました。
学年会では、現在、評価について課題になっています。『つくってあそぼう』についても『町探検Ⅱ』についても、「具体的に何をどのように進めたら良いのか」というところから、丁寧に取り組んでいます。
『つくってあそぼう』
各学級で材料置き場の設置
- 子どもへの呼びかけ(先行実施している学級の具体的な姿を見せる)
- 保護者への協力要請(学年便り、保護者会での呼びかけ)
- 各教室での置き場設置の準備(空き段ボール箱、空きロッカーなどの場)
『町探検Ⅱ』
探検場所の開発
- 地域のお祭り、行事に参加して情報を得る。
- 地域を歩いて情報を収集する。
- 実際に訪問したり、話を聞いたりする。
◇評価について(学年の担任全員の共通理解)
- いつ、どんな場面で、どんな姿を見取るか。
- 見取ったことをどのように記録するか。
『町探検Ⅱ』の単元で、どのように教材研究を行ったかについては、次回、紹介いたします。
つづく
東京都港区立芝浦小学校
主任教諭 八木 美香
なぜ、小学校の先生に?
元々はピアノの勉強をしていました。子どもたちと歌ったり、踊ったりすることが大好き。体を動かすことが大好き。お出かけすることが大好き。工作することも大好き。子ども一人ひとりの「楽しい♪」の表情が何より大好き。
my belief
「楽しい♪」の中に学びあり。