
兵庫県たつの市立新宮小学校
主幹教諭 石堂裕
冬休みが終わり、2年生の子どもたちが学校に戻ってきました。
さっそく、みんなが訪れたのは、校内にある「いこいの広場」です。


みんなにとって、この「いこいの広場」は、季節ごとに、1年生に生き物クイズをしたり、落ち葉と遊んだりした場所ですから、友だちのようです。


「すっかり落ち葉がなくなった。秋とぜんぜんちがう」Aさんのつぶやきです。
「冬に咲く花もある」とBさんは探検ボードに記述しました。
「ねえ、となり公園はどうかな」とAさんの提案に賛成したみんなは、学校に隣接する公園に行きました。

「木って冬の寒い時から芽の準備をするのかな」と、それぞれに気付きや疑問が生まれてきました。
「芽みたいなのが木についている」
そうなると、公園に隣接する市立図書館で調査します。
「ひとりの気付きや疑問」を「みんなの気付きや疑問」にするために、これまでに本や図鑑で調べた経験知が生かされた結果です。


さて、図書館では、「冬芽」について学んだだけでなく、新たな気付きが生まれました。
「図書館の中が秋とちがうよ」というCさんの気付きに、そういえば玄関にお正月の飾りがあった」とDさんが呼応しました。
Cさんが興味をもったのは上の写真7の赤枠のもので、すぐ図書館の先生に聞くと「和だこだよ」と教えてくださいました。

実は、この和だこへの関心が、Cさんだけでなく2年生みんなへの関心へと広がっていくのです。
そのきっかけは、図書館から帰る際、歩いて1分のところにある市役所新宮総合支所に立ち寄ったことです。すると、和だこがたくさん展示してありました。

子どもたちが知っているたこといえば、「ゲイラカイト」か1年生でつくった「ぐにゃぐにゃだこ」です。
「あっ、また和だこがたくさんある」とCさんは目を輝かせました。
でも「どうしてこんなに和だこがたくさん飾ってあるのかな」と、周りの子どもたちも考え始めました。
「さっき、入り口に看板があったよ」との声に、みんなで確認に行ったところ、この看板を目にするのです。

ここで子どもたちは、たつの市で全国から凧が集まってくる「たこあげまつり」について知ることになります。
「ぼくらも和だこをつくりたいな」とのCさんの提案に、みんなが賛成しました。
この続きは、次回に「和だこづくり」の学びとして紹介します。
つづく
プロフィール

兵庫県たつの市立新宮小学校
主幹教諭 石堂裕
なぜ、小学校の先生に?
身近な家族が教員だったため、小学生のころから「先生になる」と決めていました。小学校に決めたのは、教育実習での1年生との出会いです。授業の難しさを実感して、「もっと究めたい」と思ったことが、今も私自身を支えています。
my belief
「ピンチがチャンス!」
授業では、「ま(待つ)つ(つなげる)の(のせる)き(気付かせる)みと(認める)」